カソリング

生涯旅人、賀曽利隆の旅日記 60代編

アドレス日本一周 west[148]

投稿日:2013年4月28日

冷たい雨

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 都井岬を出発。県道36号から国道448号に入り、宮崎に向かう。その間の約90キロの日南海岸は、国定公園に指定されている。幸島の対岸で小休止。幸島はニホンザルの生息する島。「幸島ザル」は文化度の高いサルとして知られている。イモなどは洗って食べるという。だが、残念ながら対岸の「幸島ザル」を見ることはできなかった。
 南郷で国道220号に合流。対岸の大島には連絡船が出ている。南郷を過ぎると雨になった。冷たい雨。もう冬の雨だ。ガタガタ震えながらアドレスを走らせた。
 日南市の中心、油津では油津漁港に行く。ここはカツオやマグロの遠洋漁業基地。東北の石巻港で見た油津港所属のカツオ船を思い出す。
 油津からさらに海沿いの国道220号を行く。日向灘の海岸線には断崖がつづく。雨はいよいよ激しくなり、アドレスに乗りながら泣きが入る。雨の鵜戸神宮を参拝。岩窟内に本殿がある。祭神の鵜草葺不合尊は神武天皇のお父さんだ。
 海岸の堀切峠を越えて青島へ。ザーザー降りの青島を歩く。あまりの寒さに震えが止まらず、歯がガチガチ鳴る。つい何日か前までは真夏のような沖縄の暑さにヒーヒーいっていたというのに…。
 青島を見たあと宮崎市内へ。大淀川を渡った県庁近くの郷土料理店「杉の子」で昼食。「冷や汁定食」(1000円)を食べた。麦飯にかける宮崎名物の「冷や汁」はうまかった。元気が出たところで宮崎神宮を参拝。ここの祭神は神武天皇だ。
 宮崎からは国道10号を北へ。雨と寒さでダウン寸前。すこし早めに泊まろうと、佐土原温泉の国民宿舎「石崎浜荘」に行く。すると満室だとのことで泊まれなかった。
 高鍋に着くと駅前旅館に泊まろうと、日豊本線の高鍋駅前まで行ったが、駅前旅館はなかった。
 川南に着くと、「もうダメだ…」と町中を走りまわり、「ホテル竹乃屋」をみつけた。飛び込みで行くと、うまい具合に泊まれた。さっそく部屋の小さなバスタブに湯をいっぱいに張ってつかった。
「生き返った!」
 ありがたいことにここでは夕食も用意してくれた。キューッと飲み干すビールが腹にしみた。それにしても辛い雨中の走行だった。

第31日目:志布志→川南
2008年10月31日
走行距離:182キロ(合計6,712キロ)
費用:
都井岬の入場料 100円
都井岬の灯台 200円
昼食 1,000円
ガソリン 545円
ビール 500円
宿泊(1泊2食) 8,085円
合計 10,430円
総計 382,957円


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雨の国道220号を行く
雨の青島


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「冷や汁定食」を食べる
これが宮崎名物の「冷や汁」


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「ホテル竹乃屋」の夕食


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